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『If』キョーコちゃんに君の王子様を名乗っていたら

2011.04.21.19:00


注意:この記事は「もしも」を前提としたパラレル要素を含む、落ちなし、続きなしの小ネタです。




『If』キョーコちゃんに君の王子様を名乗っていたら




蒸し暑い夏の京都、初めてそれを経験する少年は、涼を求めて滞在先からほど近いこの森へとやってきた。

わずかな水音を聞きつけた彼は道をそれ、その足を森の奥へと向ける。

そこに、小さな川を見つけた。木陰の具合といい、住宅地とは比べ物にならない快適さだ。

(滞在中はここが避難所になりそうだな。)

あたりを見回しても人の気配はしない。

最近、両親への後ろ暗い想いが内に育ち始め、何となく、人と居たくはなかった。


かさり


一瞬、彼はここを去ろうかと思った。

自然を好む彼にはその足音が動物ではなく、人のものだと分かったから。

けれど、草木を分けて入ってきた、涙をこぼす『彼女』に、動こうとしていた重心は自然と元に戻った。


『彼女』がこちらに気がつき、息を呑む。

彼は日本という土地では、自分の容姿が馴染まないものであったと思い到る。

驚かせてしまったか、彼が声をかけようかどうかと悩んだその数瞬。

泣いていた『彼女』の面がぱぁっと華やいだ。

「あなた、妖精!?」

(ヨウセイ?)

彼が疑問符を浮かべたのは仕方のないことだろう。

『ヨウセイ』の音に対して充てられる文字は色々ある。

彼は普段は文脈からそれを選び取るのだが、第一声がこれでは、文脈も何もない。

(『ヨウセイ』、多分、生物に対する形容詞か名詞?)

はて、この場面に該当するものなどあっただろうか?

少年が判断しあぐねている間にも、『彼女』の話は進んでいく。

「わたし、キョーコって言うの!、妖精さん、あなたのお名前は?妖精さんが大きいのはどうして?もしかして偉い妖精さんなの!?妖精界の王子様!?」

『彼女』、キョーコの顔が興奮したように紅潮した。

期待にキラキラ光る目に、果たして『ヨウセイ』=『妖精』であることに気がついた少年はこう言った。

「いいや、違うよ」

とたん、はぅ、としょぼくれたキョーコの前に片膝を折り、少女の手を取った。

なぜ、そんなことを言ったのか、行ったのか。

それは恋愛音痴の彼の、唯一輝かしい功績であろう。

「俺は妖精界の王子様じゃない。君の王子様だよ」

光の妖精のごとく頬笑み、彼女の手の甲にキスを落とす。

彼女はまた、はぅ!、と声を漏らしたが、その頬は真っ赤に染まっていた。








と、いう風に二人が出会っていたら、スキビは始まらなかったわけですね。
残念だけれど良かった。


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Author:常葉(トキワ)

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