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完璧な人生の歩み方~夢を見て夢見たこと(2)~

2011.04.21.05:52

(改)
注意:この記事には、不破家、及び旅館従業員、キョーコ母(冴菜)に対する否定的な内容が含まれます。




(Side:クオン)

俺たちの記念すべき出会いから6日目。キョーコちゃんと言う名の女神がとうとう俺にほほ笑んだ!!


それは恒例となりつつある森デート(俺命名)の最中のこと。俺たちは足を川にひたし、アイスを半分こしながら食べていた。白い彼女の脚は太陽よりも眩しい。

「夏祭り?」
「うん! 私、クオンと行きたいなって、前から思ってて…。それで、その、だめかな?」
「いいに決まってるっ!!」

ちょっと不安げに尋ねてくるキョーコちゃんがあまりにも可愛くて可愛くて可愛くて! 言いながらも彼女を抱きしめてその頬に何度も口づけた。

キョーコちゃんにキスをしたのは初めてだった。顔を真っ赤に染めながらも、カチンと固まる彼女を嫌がっていないと解釈して、更に強く抱きしめた。片手がアイスで塞がっているのがもどかしい。


フリーズ状態から意識を取り戻したキョーコちゃんに、ビックリしたんだから! とポカポカされるというある意味至福のひと時を経て、俺たちは明日の計画を立てた。
即ち、浴衣を買いに行こう、と。
もちろんお祭り当日に着て行くためである。
買いに行くのは俺の浴衣。キョーコちゃんはお気に入りの浴衣があるからそれを着て行くとのことだ。どんなものかは当日まで秘密だそうだ。

前世の彼女もそうであったが、今のキョーコちゃんも遺伝子レベルで組み込まれているかのごとく俺を煽るのが上手い。
秘密だなんて言われたら想像とか妄想とか他にも色々膨らんでしまうじゃないか。

それが本物に勝るとは思えないけど。今から彼女の浴衣姿が待ち遠しい。


俺はキョーコちゃんを家まで送り届け帰路についた。誰もいないあの家に彼女を残して行くのは毎回辛い。

現在滞在中の父の実家で両親に明日夏祭りに着て行く浴衣を買いに行きたい旨を伝えた。その流れでキョーコちゃんのことがバレてしまった。
隠すようなことでは勿論ないのだけれど、明らかに含みのある視線を向けてくる。
俺の気持ちに大凡の見当はつけられているのだろう。明日紹介するように言われた。
なんだろう、これは。急展開だ。両親を紹介だなんてまだ恋人にもなって無いのに、結婚報告でもするみたいじゃないか。
反対はされないと思う。むしろ全力で応援されるだろう。

しかしだからこそ、逆にひどく気恥ずかしい。
まぁ、何にしても家族は歓迎モードのようだし、彼女を知ればより好ましく思うに決まっているし、外堀を埋めたと思って、恋を知られた羞恥心も埋めた。


母にキラキラと期待に満ちた目で見つめられ、居間から祖父母の家にある俺の部屋に避難してきとき、ふとよぎったのは俳優としての両親のことだった。

あんな芸能人オーラの塊みたいな人たちを紹介して、キョーコちゃんは引いてしまわないだろうか。
たとえ引かれたとしても俺が彼女を口説き落とすことに変わりはないのだけど。



――そして迎えた翌日。

父さんも母さんもどうしたって目立ってしまうので、彼女の家に直接迎えに行くことにする。
彼女は俺の両親を見てひどく驚いた。そう――

「妖精の女王様!」…と。

目がハートになっていた。メロメロになっていた。
俺はちょっと悔しくなってキョーコちゃんの目を、手のひらで塞いだ。

キョーコちゃんはハッとなると、すぐに姿勢を正して丁寧に両親と挨拶を交わしてくれた。そうして、必殺キューティーハニースマイルを炸裂させた。

「クオンを産んでくれて、こんなに素敵に育ててくれたお二人は、私の恩人です」

と言う言葉と共に。
この時ほど発育のいい自分の身体を憎らしく思ったことはない。
まさか――6歳のキョーコちゃんにムラムラするなんて!!

俺はロリコンなのか? 精神年齢を考えてみろ。変態か、あるいはケダモノか…。
自分の性的嗜好を疑わずにはいられないよね、正直。

クオン・ヒズリ、今生10歳。腕を組んで反省します。
ごめんね、キョーコちゃん。





ともかく、両親もキョーコちゃんを気に入ってくれたみたいで、一歩離れて反省する俺をよそに3人は親交を深めていた。それもひと段落して4人で買い物に出かけることにする。


車で向かった目的の店までは話も弾んであっという間だった。
到着した店で、キョーコちゃんが俺の浴衣一式を選んでくれる。祭りの日を思ってというよりは、そのことに対する照れくささと嬉しさで浮足立った気分になった。

浴衣は夏祭りがもう近いので、フルではなくセミオーダーで仕立ててもらう。お店の人と色や柄や生地について相談するキョーコちゃんは活き活きしていて、俺も分からないなりに一緒に聞いた。古風な日本文化をキョーコちゃんから習うのもいいかもしれない、と考えながら。

仕上がりは祭りの当日になるということで、前日に足を運び、細かい修正をその日にして次の日の朝に受け取りに行くという流れで決まった。


「早くクオンの浴衣姿みたいな」
「ありがとう。俺もキョーコちゃんと浴衣で出かけるの楽しみだよ」

帰りの車の中も賑やかだった。父さんが記念撮影用に良いカメラを買っておかないと、と言えば母さんは専属カメラマンを呼ぶと言いだす。
折角のデートを邪魔されたら堪らないと止めるけれど、おそらくこっそり遠くからプロに撮らせる気だというのは分かっている。
まあ、邪魔しないならいいんだけどね。

「そういえば、二人は何時頃に出かける予定なんだ?」

父さんが言った。それは俺も考えていたことだ。
折角初めてするキョーコとの浴衣デートに親同伴なんて御免こうむる。
しかし、キョーコちゃんと花火まで一緒に見るには保護者は必須だろう。夜間に6歳の子供(美幼女)と10歳の子供(外国人・美少年)が二人だけで出歩いていればあっという間に補導…というよりも保護される可能性大だ。
そんな事になれば折角のデートがしらけてしまう。

さて、どうしたものか。そんな俺の葛藤を見事に見抜いてくれたのは、流石は同じ男と言うことか、親子ということか、父さんである。

「ふむ…では昼間に二人で祭りに出かけて夕方から家で過ごせばいいんじゃないか? 家の縁側からなら花火が綺麗に見えるからな。ああ! どうせなら前日に浴衣を合わせに行ったときにそのまま泊まりの準備をして家で過ごせばいい! 私の父と母――クオンの祖父母もキョーコに会いたがっていたよ」

!?

俺は動揺を顔に出さないよう、純真無垢な少年の体裁を必死に取り繕った。
キョーコちゃんは、
「皆さんさえよければ母に聞いてみますね」
と笑顔でうなずいている。

まさか、この京都のひと夏で、お泊りまでする仲になれるなんて!!!!
Hallelujah!!

これはそう、恐らくただのお泊りでは終わらない。いや、終わらせない!!
前世、彼女が俺の家に泊まったことはあった。しかし、今回のこれは全く次元が異なる。
今の俺たちは子供だ。前世の20代男とティーンエイジャーの少女ではないのだ。

10歳と6歳の子供同士。その二人がお泊りをする。それも温もりに飢えている幼女とそんな彼女を温めたい少年の組み合わせ。
それは、つまり、こう言うことではないか?

同衾して朝を迎えろ!!!!!




…文字通りただ“寝るだけ”なんだけどね…。俺も可愛いものだよ。前世ではいつも神の悪戯や災いに悩まされていたのに。今はそれだけでこの上なく満足なんだから。

そして時は飛んで現在。浴衣の最後の調整も終わり、祖父母の家で蚊帳の中にキョーコちゃんとお布団並べている所。あとは眠るだけである。

ここに至るまでの流れはあっという間だった。
彼女の母親はあっさりと外泊許可を出したし、俺の両親が会って挨拶したいと言った時も電話だけで十分だと答えた。そして連絡はそれ切りだった。

キョーコちゃんは申し訳なさそうにしていたが、両親と祖父母の大歓迎を受け、食事時にはお手伝いを褒められ、賑やかな食卓に彼女も笑っていた。

けれど俺には分かっていた。今の彼女には必要なものがまだ足りていないと言うことに。


だから大人たちに就寝の挨拶をし、あとは二つ並んだ布団に潜り込むだけとなった今。俺は本当にやましい気持など一切なく、薄い掛け布団を持ちあげた。

「今夜は少し冷えるね。少し寒いんだけど、一緒の布団で寝てくれない?」

今晩は有り難いことに、蒸すような夜ではなかった。

「私も少し寒かったの。ありがとう、クオン」

俺はキョーコちゃんの肩が出てしまわないよう、布団をかけ直してそうっと引きよせた。かすかに震えていた彼女の声に儚さを感じて、強く、守りたいと思った。

その晩は色んな話をした。
将来はお互い日本で役者の仕事をしたいと思っている事を話し、いつか共演しようと約束した。

「ねえ、キョーコちゃん。黒髪黒目の俺ってどう思う?」
「え!? えーと、ストイックな感じで年齢よりも年上に見える、かも。…でもどうして…?」

ああ、驚かせたかな。突然こんなことを聞いて。

「俺、日本で活動したいから。日本の格言にあったよね“ゴウニイッテハゴウニシタガウ”って。それに倣ってみようと思って」

俺はちょっと悪戯気に笑って見せた。これは実は以前から考えていたことだ。前世の時のように――素性まで隠すかは置いておいて――今もう一度、俺は『敦賀蓮』を演じてみたい。

「あ、そうだ」
「な、なに!?」

どうしたんだろう? もしかして俺が髪染めたりするの嫌だったりするのかな。これは後でよ~くリサーチしておかないと。

「あのね、キョーコちゃんは蓮の花って好き?」
「う、うん? 好きよ、赤い薔薇と同じくらい…」
「本当に!?」

俺は嬉しくなった。彼女の一番はその赤薔薇だと思っていたのに、同列にハスがあるなんて。

「よかった!!俺、芸名はハスの字で『レン』にしたかったから!!」

そのとき、彼女がふにゃりと崩れた。時計を見ればもう12時で、お子様の俺の身体も相当眠い。6歳の彼女にはもっときつかったに違いない。

喜んで少しはしゃぎすぎたかもしれない。俺って本当に10歳なんだな。

眠った彼女を抱きしめて、俺も眠りの底に落ちて行った。


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足りなかったものは物理的な温もり。
そして眠ったのではなく驚きすぎて目を回したのだよ。キョーコはクオンと蓮の関係に気づいたようです。
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Author:常葉(トキワ)

どうぞごゆるりとお楽しみ下さいませ。
度々細かな変更はありますが、温かく見守って頂けると幸いです。

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