スポンサーサイト

--.--.--.--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2

再構築りれいしょん⑥-後

2011.05.03.06:00


注意:この記事には、婦女暴行に類する性的な暴力描写が含まれます。







でぃべろぷめんと<後>






(Side:蓮)

今日は、社さんの情報によると不破のトーク番組の収録場所と時間帯が、キョーコの仕事と重なっている。

不破がキョーコに接触することで、彼女にまた負担がかかるのだろうかと憂鬱になった。

キョーコがいくら平気な顔を出来るようになっても、ほんの一分にも満たない不破との接触あっても彼女を苛めるのだ。

しかし、いくら配慮しても全く邂逅させないことはさすがに難しい。彼女を苦しみから遠ざけることすらできないことも、時を隔ててなおキョーコを苦しめる不破も、何もかもが呪わしかった。

今日のせめてもの救いは、社さんの努力によって俺も彼女の近くにいられることだろうか。


この日の俺の仕事は早朝からで、現場は同じ局だけれどキョーコを送っていくことはできなかった。

朝、眠るキョーコを置いて出てきたのが心配で、だから俺は撮影の待ち時間のあいだ、飲み物でも持ってキョーコの楽屋に訪ねてみようと、自販機のある簡易の休憩所へと向かった。

「あれ、社さん。お久しぶりです」

休憩所に着くと、そこには最近携帯でばかりやり取りをしているマネージャーが居た。

「お!久しぶりだな。それにしても、お前にはキョーコちゃんレーダーでも付いてるのか?」

呆れたように言う社さんに疑問を投げかけようとしたとき、

「敦賀さんもご休憩ですか?」

と奥の自販機の角からキョーコが顔をのぞかせた。


休憩所の一角、三人で雑談をしていると、社さんの携帯が鳴る。

席を離れ、10分近く話し込んでいた。と思うと、携帯を畳みこちらに戻ってくる。

「蓮、お前待ち時間あとどれくらい?」

「まだ30分近くありますよ」

そう言うと社さんがキョーコの方を向く。

「悪いんだけど、俺これから急いで事務所戻らないといけないから、キョーコちゃん、スタジオまで蓮に送ってもらって?蓮も、大丈夫だな?」

「ええ、護衛は任せてください」

「わかりました。敦賀さんもよろしくお願いします」

「じゃあ、よろしく頼むな。ここからなら事務所と近いし、キョーコちゃんの撮りが終わるまでには戻るから!」

そう言って社さんは足早に去っていった。

「どうしたんでしょうね?随分急いでいましたが」

心配そうに言うキョーコ。

「トラブルかな?何かあれば携帯に連絡が入ると思うから、気にかけておいた方がいいね」

かなり慌てた様子の社さんは心配だけれど、俺たちに出来るのは自分の仕事をきっちりこなすこと。

それに、自販機に椅子だけのこの小さな休憩所には他に人はおらず、折角の二人きり。キョーコの待ちは俺と同じくらいなので時間もある。この後の撮影への気合を入れるためにも、存分にキョーコをチャージしておこう。


そのとき、視線を感じた。キョーコからそっと目を離し何気なく顔を上げる。

廊下の角、その陰にヤツが居た。

不破は今収録のまっただ中のはずだから、ここにいたと言うのに。さっさと彼女の楽屋に向かうべきだった。

しかし、今から向かった所で不破が声を上げればすぐに届く距離だ。彼女との接触は避けられない。

ならば、と思った。

こちらの様子を窺っているらしい不破に、引導を渡してやろう、と。


「あぁ、そうだ。キョーコ、出しておいた服、気づいてくれた?」

「はい!今は撮影用の衣装ですけど、今日、着てきたんですよ。」

そう言って笑うキョーコ。この笑顔もヤツに気がつけば陰ってしまうのか。そう思えば、さっさと不破にキョーコを諦めさせたかった。

「じゃあ、今日中に着ている姿を見られるね?楽しみだよ。一目見たとき、キョーコが着ている姿を見たいって思ったから」

キョーコが僅かに頬を染め、くすくす笑う。

「嬉しいです。そう言えば、お洋服って敦賀さんから頂くの初めてですね?」

「そうだね。気に入ってくれた?」

「もちろんです!!朝起きて、服に気がついてすごくビックリして、敦賀さんからだって分かって。着てみて直ぐに大のお気に入りになりました!!」

大切にしますね――――と続けようとした、隣あって座る彼女を引き寄せ、腕の中に閉じ込める。

俺はキョーコを抱きしめながら、角に隠れ、コチラを憤怒の形相で睨む不破と視線を合わせた。

「よかった。今日、ベッドを出る前、隣の君の寝顔を見ながら、君は気に入ってくれるかなってあれこれ想像していたんだ」

「ちょ、寝顔なんて見ないでくださいよ~~」

そう言って拗ねるキョーコの頭を撫でながら、不破に嘲笑を送ってやる。

全部、本当のことだ。それをどう解釈するかはアイツの自由。いい加減に彼女が自分のものでないと気付けばいい。














(Side:社)

今日は1日中、キョーコちゃんも蓮も、(そして不破は朝と夜)この局での仕事になっている。

俺はキョーコちゃんの本日最後の仕事に付き添いながらも、ゴム手袋を外せないでいる。

事務所の方でちょっと問題が起きていて、それも昔に俺が担当していた芸能人のことだったから、その関係での呼び出しがいつ入るのか分からなかった。

仕事を終え、挨拶まで済ませるとキョーコちゃんを楽屋まで送り届ける。

着替えているキョーコちゃんを待っているその時、携帯が鳴った。









(Side:不破)

夕方からの収録は散々だった。いや、今日の最初の仕事以外は全てが散々だった。

午前に収録のあったトーク番組が、滅多にないくらいにスムーズに進んだ。

次の仕事場への移動時間まで間があったために向かった休憩所。そこで見た光景。

そこにいた先客二人の会話。そして、敦賀蓮のあの、勝ち誇った顔!!

腸の煮えくりかえる思いを殺すことなど出来る訳がない。

本日最後の仕事を終え、送っていくと言う祥子さんに一人にしてくれと断り、オレはキョーコの楽屋へと向かった。


「キョーコちゃん、ごめん!俺、すぐに事務所に向わないといけないんだ。」

夜も遅く、奥まった場所に位置するこの楽屋に、人通りはない。

曲がり角の影から覗き込むと、キョーコといつも一緒にいるマネージャーの眼鏡が、閉じた扉に向かって話していた。

扉の向こうから返事がある。

「大丈夫です。一人で帰れますよ」

くぐもっているが、やはりキョーコだ。

眼鏡は、絶対タクシーを使うんだよ、とか気を付けてね、とか言いながらオレのいる方とは逆に走っていった。

(マネージャーは戻ってこないのか)

そして、キョーコはもう帰るだけ。

時間ももう遅く、この楽屋を次に使う人間はいないだろう。

荷物をまとめ終えたのか、キョーコが少しして楽屋から出てきた。


いつも張り付いている男どもが居ない今、チャンスだと思った。

オレのもののくせに、オレを避けるキョーコ。

他の男に足を開く馬鹿女。

怒りで煮えたぎりながらも思うのは、仕置きしなければ気が済まないということ。

持ち主としてこの女を躾け直さなければいけない。

握ったオレの手の間からギチギチいう音が聞こえた。


「よお」

「不破さん」

そう言ったキョーコは、今までのように目をそらしたり、避けようとしたりしなかった。

やはり、敦賀やマネージャーに言われて仕方なくオレを避けていたのだろう。

ささくれ立っていた神経が少し落ち着いた。

しかし、他のヤツに指示されたからと言って、そちらを優先したことには変わりない。

オレが『ショーちゃん』だと気付いていないとして、他の男に従うなど許せるわけがないし、気付かないこと自体が罪だ。

「すぐ済むから、すこし、話しいいか?」

黒く燃えるオレの感情など、キョーコは気が付きもせずに、自ら檻に入る。

「あの、実は私もお聞きしたい事と、お伝えしたい事があったんです。ちょっと、話しにくいことなので、楽屋でいいですか?」

頷くオレを確認し、キョーコは閉じた扉をもう一度開け、中へとはいっていく。オレは後から部屋に入ると同時にそっと、鍵をかけた。



「で、なんだよ話って?」

お前からでいいぞ、とキョーコに尋ねる。あの男どもが居ない隙に、謝罪でもしてくるのかもしれない。そうしたらお仕置きも少しは軽くしてやろうと思った。

「あのですね、不破さんは私のことを個人的にご存じのようですが、えーと、大変申し上げにくいのですが、ワタクシ、不破さんのことを覚えていないんです。」

キョーコはやはりと言うかなんというか、本気で俺が誰だかわかってなかったようだ。天然もここまで来ると天晴れだな。

「それで、よろしければ、どのような関係だったのか、教えて頂きたいんです」

オレはせせら笑った。

「相変わらず鈍いと言うか、鈍くさいと言うか。キョーコ、俺の名前は?」

「不破尚さんですよね?」

「そーだよ。お前の知り合いの不破ショーって言ったら、『ショーちゃん』以外いねーだろうが」

鈍くさいキョーコに教えてやったと言うのに、アイツは良く分からない、とでも言うように首をかしげ、困った顔をした。

(こいつ、まさか『ショーちゃん』すら忘れたってのか!?)

どんだけ記憶力ねーんだよ、と馬鹿にする所のはずなのに、オレの中で、何かがガラガラと音を立て崩れていく。

「ショーちゃん、ですか」

呆然とするオレに、キョーコは僅かに黙考する様子を見せ、言う。

「今のがお尋ねしたい事だったのですが、それはもういいです。お答えいただき、ありがとうございました。それと」

『ショーちゃん』などどうでもいいもののように流したキョーコ。

「な、んだよ」

「不破さんに仕事に関係ないことで接触されるのは迷惑ですので、この場以降、私に構わないでほしいんです」

それがお伝えしたい事です。

キョーコの言葉を聞き終えたとき、目の前が赤く染まった。


オレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせにオレの所有物のくせに

ぐるぐると回る言葉、キレたオレの脳内で勝手に繰り返される、キョーコと敦賀蓮のやり取り。

「それで、不破さんのお話と言うのは――――」

俺はキョーコを床に引きずり倒した。




(Side:キョーコ)

「不破さんに仕事に関係ないことで接触されるのは迷惑ですので、この場以降、私に構わないでほしいんです」

キョーコには目の前の青年不破尚が言う自分と彼の関係、『ショーちゃん』が何なのかよくわからなかった。

そして、よく分からない事をこれ以上尋ね、この青年と同じ空間を共有することに些かの限界を感じていた。

次に不破さんに会ったら、昔の事を聞いてみよう。そう考えていた筈なのに、いざ彼を目の前にし、視線を合わせるとキョーコの中の気概は見る間に萎えていったのだ。

慣れてきたはずなのに、と考え、そう言えば今までは敦賀さんや社さんが付いていてくれたと気がついたのは、不破と二人、楽屋に入った後だった。

キョーコの頭は、直ぐに用件を済ませ一刻も早く不破尚から離れることを考えだした。

それはキョーコ自身も自覚する所であったが、不破と対峙するとき彼女は極度の緊張やストレスで冷静な判断を行えない。

だから、状況の危険性や、選んだ言葉の間違いにも、その瞬間まで気づくことが出来なかった。












(Side:蓮)

「もしもし」

「蓮、今大丈夫か?」

「ええ、大丈夫ですよ。今日の撮りも終わって今楽屋なので」

本日最後の仕事を終え、楽屋に入ると計ったように携帯電話が鳴った。


社さんの連絡を受け、キョーコに電話をかけながらも俺の中には嫌な予感が燻っていた。

コール音の響き続ける携帯を片手に、足早に彼女の楽屋へ向かう。

『もうタクシーで帰っている筈だけど、お前の事を待って、まだ局内にいるようなら一緒に帰ってやってくれる?』

そう言っていたにもかかわらず、楽屋近くにも、ロビーにも彼女の姿はなかった。高性能のGPSが、彼女がまだこの局内にいることを示しているにもかかわらず。

留守電に切り替わるたびにかけ直す。

そのとき、どこからか着信音が聞こえた。

彼女の楽屋からだ。

「キョーコっ!!!」

ドアを開けようとしても鍵がかかって居るのか開かない。

そのとき、

「んーーーーーー~~~っ!!!!」

くぐもった彼女の悲鳴に迷わず足に力を込めた。



俺がドアを蹴り壊したとき、キョーコのあまりの姿に、目の前がスパークした。

許容量を超えた怒りに目の前がちかちかして、理性が吹っ飛ぶ。

キョーコは服なんて着ていなかった。執拗に破かれた襤褸と、乱れた下着を付けているだけだった。

明滅する視界の中で、キョーコと目が合った。

そのとき彼女の目から、ぽと、と雫がこぼれた。

キョーコはこの瞬間に、初めて泣いたのだ。

(こんなときでも、俺がいないと泣けないんだ。)

停止した思考にそんな考えがよぎった時、俺の頭は一気に動き出した。

血走った眼のまま、突然の状況変化に頭が追い付かないとでもいうように、不破はキョーコに圧し掛かったままこちらを向いて動かない。

俺はヤツを蹴り飛ばし彼女から退かすと、絞め落としてその間に拘束した。

二重に――――キョーコとヤツのものだろう――――ベルトで拘束されていた腕の戒めを解く。

彼女も俺も、震えていた。

キョーコに俺の上着を着せたとき、彼女と俺と、どちらの方が酷い顔色だっただろうか。



社長に連絡をとり、事態の収拾を任せた。



事情が事情だけに、社長の行動も迅速で、俺たちはすぐに帰ることが出来たが、社長を待っている間の短い時間に、キョーコは俺の腕の中でいつの間にか気を失っていた。

こんな姿のまま彼女を楽屋から出す訳にも行かず、俺が蹴り開けたために歪んだ扉を形だけ閉める。

俺は、ただただキョーコを抱きしめて、時をやり過ごした。



関連記事
web拍手 by FC2

comment

Secret

※サイト案内※
●当サイトにはスキビの考察および二次創作文が展示されています。それに伴い、展示物には性描写・暴力表現を含まれるものがあります。
●取り扱いカップリングは蓮×キョーコ、傾向は「両片想い」「ハッピーエンド」です。
●また、管理人は考察上、あるいは二次創作文中の設定上、登場人物に対し批判的、否定的な扱いをする場合があります。
●作中のあらゆる事項はフィクションであり、現実に即さないものが多く含まれます。
※性描写・暴力表現を含む作品は年齢制限を設けていますので、高校生含む18歳未満の方は閲覧しないでください。
最新記事
カテゴリ
絵 (1)
最新コメント
検索フォーム
カウンター
管理人
Author:常葉(トキワ)

どうぞごゆるりとお楽しみ下さいませ。
度々細かな変更はありますが、温かく見守って頂けると幸いです。

バナーとか作ってみたり。
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。